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2022.5.20木々の声

ほんのりと初夏の気配を感じるとき、周囲の美しい青葉に目を奪われながら過ごしています。

ここ数年、里山で成熟した木や、森のツリーケアで集まった雑木を使ったものづくりをする機会が増え、

沢山のことを学ばせていただきました。 この信州(長野県)には林業家や木こりが多く住み、

自然とともに暮らし、薪割りやロープワーク、醤油・味噌づくり、きのこ狩り、農を愉しむ方に出会います。

木の扱いはむづかしく、その育った環境、湿気、保管場所などにより 1本1本の個性はそれぞれに異なり、

反りやすいもの、大人しく素直だったりと色々です。

木の特性を知り、無理やりかたち作るのではなく、その声を聞きながら都度進めてゆくのですが、

思うようにいかない動きをすることもあります。 それは、森の中で木々と直に触れ合う時間のような、

木も人も、それぞれの心地よさを求めることと一緒でしょうか。

森に囲まれた信州には、沢山の木があります。 燃料を使って遠くからわざわざ木を運んでくるのではなく、

国産の、地域の木を使ったものづくりを出来ればと思っています。

森から切り出された木の中から、やわらかい音色が響く   oto-baco(音箱)  のオルゴール、

木目の美しい温かみのある木を使い、八ヶ岳周辺に住む職人がひとつひとつを丁寧に製作しています。

どこか懐かしい素朴に奏でられる音色は、こころの内に静かに響くでしょう。

安らぎの音の傍らで、やわらかな時間を重ねていただけると嬉しいです。

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