2016.8.2自然素材をつかった潮風の家

「画像元:craft」
八月。 夏の休暇は海や山に出掛け、美しい自然を体感することができる季節。
神奈川県逗子市の「懐かしさにあふれる、海の家」をご紹介させて頂きます。
窓から潮風が流れ込み、友人家族と集える開放感あふれる空間は、
子供たちが海で遊び疲れたら、ご飯を食べて、そのまま寛げるような心地よいお部屋。
壁には塗りムラを残した珪藻土、床には柔らかな感触のヨーロピアンオーク、
無垢の天板と黒い鉄、小上がりのように座れる一段上げた床座もさりげなく溶け込んでいます。
遠い記憶がよみがえるような、海辺のおだやかな空気感です。
卓上に配した陶器のペンダントライト、TOU-LIGHTも手づくりならではの雰囲気で、
土を透過したほのかな光が空間を和らげている印象です。
設計施工をされた株式会社クラフトさんは、モダンなテイストのなか、
どこか温かみのある居心地よい素敵空間を手がけているリノベーション会社さん。
陶器の照明をセレクト頂きまして、とても光栄です。
これからも大勢のお仲間の笑顔とともに、賑やかなひと時を愉しまれてください。
忙しい日常の中、海に想いを馳せることのできる場所があることは幸せなこと、
ご家族の心がふっと軽やかになる海の家として、ますます愛着が湧くことでしょう。
末永く、心身ともにご健康でありますよう。
2016.7.7地元の森の間伐材


七夕、この時季に輝く星もまた美しいものです。
世界的にみても、日本の都市周辺の空は明るすぎるほどですが、少し離れたしずかな南信州は、
深遠なる夜空と、清らかな川辺に生息するゲンジボタルの舞いを愉しめる場所が多く点在しています。
この二つのアルプスに囲まれた豊かな 伊那谷(Ina valley)は、
自然の森、里山の風景、豊富な水系に恵まれた人の暮らす穏やかな環境がととのっている地域です。
このたび、地元の森の間伐材をつかい、
歴史ある通り町商店街の老舗家具屋 伊原商店さんの店舗改装をお手伝いさせていただきました。
ワークショップ形式で、地元の森に育った天然アカマツを、店舗の床材としてランダムに敷き詰めていきました。
樹木に宿った、自然のパワーを驚くほどに感じて、
東京から参加してくれた多くの大学生、信州大学の学生、町の人々もずいぶんと癒されたようです。
日曜日に開かれた森カフェでは、アカマツの木製トレイで美味しい珈琲とクッキーをいただき、
心地よい空間としてのイメージが膨らむ、賑やかなひと時となりました。
リノベーションはまだ続きますが、沢山の人が集まるスペースとなるよう、ゆっくりと育って欲しいと思います。
2016.6.24Flavored tea

2016年は史上もっとも暑い年になる可能性があると、
NASA(アメリカ航空宇宙局)が発表したのは1ヶ月程前になるでしょうか。
気温と海水温が、基準としている平均値に比べて数ヶ月連続で上昇を記録しているとのこと。
地球上の気候や、世界経済も同様に、少々混乱しているようにも感じますが、
現代人の価値観は大きくうねり、変化してきているのかもしれません。
ところで最近、生のミントの葉、山しょうの葉、ハーブの女王と呼ばれるヨモギを、
そのまま新茶器で絞り出していただく香りのあるお茶を日常に愉しんでおります。
里山や、道端にあるヨモギは漢方にも使われるほどの万能薬で、
食物繊維がかなり豊富、鎮静効果などもあり、ゆったりと心を落ち着かせてくれます。
東京在住のころは、市販の茶葉を飲んでいましたが、
豊かな自然で育ったハーブ類は美味しく、天日干しでドライしても永く重宝するものです。
乾燥させることにより旨味が増し、香りも深まるばかりか、
ドライフルーツとのブレンドもほっと一息するには贅沢な組み合わせ。
いつもの緑茶に、ペパーミントの葉を浮かべるだけでも清涼感あるフレーバーが愉しめます。
ストレスの原因に事欠かない現代に効果的な、身近な健康法ともいえるでしょう。
そして又。 自然の香りの中にいると、人はまあるく朗らかな笑顔になることも不思議です。
2016.3.24蕾


東京では、桜の開花宣言。
気がつけば、大きく膨らんだ蕾があちらこちらに。
長い冬のあいだ、息吹を感じなかった周囲の樹々も
ゆっくりと新しい春に向けての準備をしていたようです。
こちら楽園信州も、本格的な春の到来が間近となりました。
澄みきった空気のおごそかな静寂と、
白く美しい銀世界が去ってしまうのはどこか寂しい気持ちもありますが。
別の場所から見ていると案外分かりませんが、
思わぬ発見にあふれた日常の時間は、四季の変化の大きさを肌で感じるほど、
限りなく柔らかに、自然と人との絆のなかで過ぎていきます。
2015.12.11アールピース展

ワイルドツリーさんにて、アールピース展 11/27 〜12/4 を開催していただきました。
10年前、東京から一家で移住してきたオーナーの平賀さんが、
直輸入 オーストラリア ノーザンライト社製 の ミツロウキャンドルを中心に扱うお店は、
伊那市駅近くにある、通り町商店街の中程に位置しています。
常連のお客様が行き交う、朗らかな居心地のよい空間をつくり、
ゆるく自由な雰囲気の店から生まれた有機野菜イベント「朝マルシェ」など様々な試みを行っています。
お店に通うごとに、地域を愛する人と人がつながる情報を沢山いただいています。
今回は、道での立ち話からイベントを開催することに。
二つのアルプスに抱かれた、豊かな自然環境があるこの 伊那(ina)で暮らすお客様は、
思った以上に生活への意識が高く、学びにも熱心、自然体であたたかく、いい人が多い。
はじめましてのご挨拶と、アールピース製品を手に取ってもらう機会をいただきました。
移住前、外から見ていた様子からは想像すらできなかった、
ここに息づく人々や、素敵なまちの情景を垣間見た、とても充実した時間となりました。
お越しくださったお客様、お店のスタッフの方々にも感謝申し上げます。
古くて新しい、新しくて懐かしい、ほんとうに豊かな暮らしの可能性を感じる「伊那まち」です。
2015.10.15自然の恩恵

苗を植える時期から、稲を収穫できる実りの秋まで、
ことしは農業にたずさわる人々の仕事を、暮らしのなかで身近にする機会が増えました。
都内で暮らしていた時代には、旅先でしか出逢わなかった風景です。
嵐で倒れた稲を起こしながらコンバインで作業する姿や、田んぼのあぜ道で昼御飯する風景、
家族や仲間と助け合い、時季を見計らい雨天を避けておこなう仕事は、相当な重労働でしょう。
当たり前のように、腰や背中もおおきく曲がっている姿勢で、
炎天下のなか陽が沈む夕刻まで、ただもくもくと、ひたむきに作業をされていました。
こうしてデスクワークしている私より、きっと素晴らしく健康的なのかもしれません。
ほぼ毎日、お米を食べる、日本人。
いつも安定して主食を食べられるのは、こうした方々の労働のおかげです。
新米のおいしい季節、旬の野菜やキノコとともに、つやつやのお米を愉しみましょう。
これまで以上に、自然の恩恵に感謝しながら。
2015.9.3夏の余韻

この夏、どこかへ出かけましたか。
広々とした川辺で開催される山梨恒例「神明の花火大会」では、ひとつの夜空が美しく彩られました。
一年をかけて花火職人によって準備された最高傑作は見事、感動の拍手やライトに湧きました。
仲間たち、そのご家族や知人のかたと、和気あいあいと愉しむときこそが心満たされる瞬間でした。
長野に移ってから数ヶ月経ちましたが、4-5回に分けて、
東京から仲間や友人ファミリーがこちらへ足を運んでくれました。ふと数えてみると25人。
まずは地域を知ってもらいたいと思い、好きな蕎麦屋、新鮮な野菜やくだものが並ぶ産直市場、山カフェへ。
一日二日では車で回りきれず、まだまだ街の魅力が紹介しきれないことが分かってきました。
市内の駅周辺は比較的のどかで、素敵な場所や、美味しい店はその周辺の広い範囲に点在しています。
実際に住んでみると、おおよそ期待していなかった日常の発見や、何気ない人々の会話で溢れており、
たしかに不便なこともありますが、ただ、それだけ。
南信州のおだやかな風土や人々、開放的なランドスケープ、深みのある清涼な空気、美しい山並み、
子供達が思いきり走り回れる自然を体感できる公園、鮮度のよい豊潤な野菜、満天の星空と静寂、温泉、
多くのかたがここちよい暮らしを営んでいます。流行の店はなくとも脈々と息づいた人の文化と、
澄んだ空気のなかで、平和に暮らせることに、なにより喜びを感じます。
また、久しぶりに賑やかな都内へ出向くことが、ひとつの愉しみになったことも新しい発見。
これから芸術と文化の秋、イベントの秋、実りの秋、読書の秋、旅の秋、こころが躍ります。
みなさまも、充実した秋となりますよう。
2015.8.6Summer 2015

暑中お見舞い申し上げます。
稀にみる酷暑がつづきますが、皆さまお変わりないでしょうか。
東京はうだるような暑さ.. 夜も寝苦しい日々になっているようです。
ここ長野は気温35°を超える日もありますが、朝晩の空気は涼しくなり、
自然エネルギーの太陽熱を生かした木造のいえは、空気の対流によりエアコンいらず。
冷えすぎたり、乾燥しすぎたりすることもないため快適です。
「旬」の野菜やくだものは、その時季に人が必要な栄養素が含まれていると聞きます。
スイカは夏の暑さで衰えたからだに優しく、夏バテに効果のある食材のひとつ。
疲労回復や、利尿作用もあり、血流も改善する成分があります。
赤肉スイカの色素には、βカロチンやリコピンも豊富にふくまれていますので、
これからの時期を乗りきる免疫力をさらに高めてくれそうです。
頂戴した大きなスイカ、身が詰まってみずみずしく美味しゅうございました。
水分補給をしっかりと休息をこころがけ、この夏を愉しみましょう。
2015.7.10味も極上

婦人画報8月号 P177 CRAFTページに、新茶器の急須ヒトリ&小茶碗が掲載されました。
いつもアールピース製品を応援していただき、大切にお取り扱いくださっている、
AssistOn(アシストオン)さんのご好意にとても感謝しております。
手入れも簡単、味も極上。ひとりのお茶の時間を楽しむ、茶漉しのない新茶器。
リズムを刻むような、説得力のある製品コメントも最高です。
京都へ、暮らすように旅するページも楽しめる記事となっていますので、
ぜひ本を手にとって御覧くださいませ。
自分らしい丁寧な暮らしかたが出来ていると、自然と人は幸せを感じるものでしょう。
ひとり向きの茶器とともに好きな時間をつくってみるのも良さそうです。
2015.6.16軽井沢 ル ヴァン美術館

初夏を通りすぎ、夏風が漂う6月。
全線開通80周年の小海線(八ヶ岳高原線)〜 軽井沢にかけてローカル線の旅をしました。
東京からも程近い小淵沢からワンマン列車に乗り換え、ゆったりと車窓を眺めると、
牛の放牧風景、悠々とした乗馬場、高原美術館、白樺の林、朝採りで人気のレタス畑などが続きます。
清里、野辺山などで気の向くままに下車し、街を歩いてみるのも良いかと思います。
北八ヶ岳のふもと標高2115mにある白駒池(Shirakomaike)や、神秘的な原生林の苔、
豊富なマイナスイオンの中で、心身のリフレッシュが出来ました。
都心からこの地域に移住した知人も、林の中に家を建てるそうで完成が愉しみです。
しなの鉄道にある中軽井沢では、少し奥にあるル ヴァン美術館へ足を伸ばしました。
途中、道端の花々が輝くように咲き誇り、のどかな田園風景を眺め歩いてゆくと、
手入れが行き届いた美しい庭園、こじんまりと落ち着いた雰囲気の素敵な建物が現れました。
創立者である大正の芸術家達の創った夢と思想を感じつつ、絵画や陶器を愉しみました。
当時、自然な教育スタイル、質素でも美しい生活を創造して、
型にはまらない教育、型にはまらない人間がそこに生まれていったのでしょう。
そこには、手のこみ過ぎた今の社会で見失われがちな教育の姿があったように思います。
良く作られた立派な庭園でなく、ごく自然の野草のはえた野原でありたい…
世間の風潮に流されず、間違ったものに従わないという貞操を次世代に繋げてほしいもの。
隣接した、静かな庭園カフェもおすすめです。