2024.10.3
自然と文化とアート

ほのかに薫る、銀木犀(gin-mokusei)の小さな白い花の香りが漂う頃となりました。
秋に収穫したばかりのお米や栗、梨や林檎、キノコなど、自然からの恵みが美味しい時季です。
長野県大町市で開催されている、北アルプス国際芸術祭 2024 を訪ねました。水・木・土・空 がテーマ。
北アルプスの峰々からの豊かな湧き水に恵まれた、黒部ダムの入口として知られるのどかな田園都市では、
自然の景観、人々のくらし、文化や歴史に思いをめぐらせ製作した素晴らしい作品を観ることができます。
アーティストがこの地を訪れ、情景に共鳴したアートは、まるで美しい自然そのものを鑑賞しているような
不思議な気持ちになりました。森や湖を走るアートバスを利用すれば、奥地の作品や、昔ながらの風景も
同時に楽しめます。 移り変わっていく車窓の景色は、まさに自然が魅せるアートです。
かやぶき屋根が印象的な、築300年の古民家を舞台に展開するガラスのインスタレーション 記憶の眠り は、
過去・現在の記憶をもつという植物が、なつかしく神秘的な世界観のなかで永い眠りに入っていました。
しずかな木崎湖畔の森では、カナダ人の作品 ささやきは嵐の目のなかに で風に揺れるレンズの景色とともに、
私たちの身体から体験できること、自身の周りの世界を見る目を問いかけてくるようで感動を覚えました。
手と土との対話で描かれた、うつくしい形のペンダントライト TOU-LIGHT Small が入荷いたしました。
揺らめく光のグラデーションの中で、日々安らかに過ごすことができる心地のよい空間が生まれます。
あたたかな表情の光と、凛とした白い陶肌の趣きを愉しんでいただけますと嬉しく思います。